Hazaki
wave
2023年の4月は2010年以来に南風が良く吹いた。
これまで相模湾の沿岸はしばらく間、水が濁ったままの日が続いていた。
風向きは西にも振れるが、冬ほどではなく、南寄りの風が多くなっていく。
春の合図だ。
先生との定期的な連絡。
一通りの仕事の話が済むと関東に用事があるから、午後から移動し始めると、また翌朝その足で波崎に行くとも。
2.3時間後、耳に”ハザキ”と残っていることに気づく。遠い昔の残像を呼び戻すのに2.3時間要したのかもしれない。
別に誘われたわけでもなかったが、思い立ち、1board,2sailの道具と不在するための準備を済ませ、向かう連絡を入れる。準備だけは早い。これだけは自信がある。
小高い丘から望むビーチブレイクには
速いレギュラーの波と60度くらいのオフショア。鎌倉で言ったら、北の風。
遠目にも波の表面は美しいとわかる。そして、ショルダーがある波。
が、波は小さい。まあ、サイズは良いとしても、かなり速い。
干潮の今はダンパーっていうのにほど近い。
久々に現れた僕に先生は意地悪く。
「勢いよくパーっと走らせていって、速いブレイクに引っかかって、巻かれて関節を持っていかれるんだよ。」
と嫌なイメージを植え付けてくる。
やや緊張気味の僕はちょっと引き攣りながら、作り笑顔でギリギリのところを波の背中にプルアウトする、良いイメージへと修正する。
居合わせた古い縁の徹也くんと八方さんに笑われながら、気分を盛り上げる。
ウィンドサーフィン。
風使って、サーフィン。
時に強引さも必要だけれど、ハーネスを使って、風の力をうまく利用し板を浮かせて、
波の斜面でカービングして遊ぶ。
イメージはそれなのだけど、陸に戻れば、手の皮が剥けるほど、握りしめてしまってるわけで、
まだまだだなって、帰り、思うわけです。
休憩中に写真を撮ってくれた徹也くんありがとう。
要所で現れて、僕のダウンテンション引いてくれる、いい兄さん。
また近いうちに再びお邪魔したいと思います。